BCA4G は1980年代に発売された Solid state logic(SSL) SL4000Gシリーズ Mixing console のMIC PREAMP部をモチーフに、持ち歩ける SSL SL4000Gシリーズというコンセプトのもと BAKU Pro Audio にて再構築しリビルドした4ch MIC PREAMPです。
SSL SL4000Gシリーズ Mixing console は現在でも世界中のスタジオで稼働している Mixing console です。
説明の必要はないと思いますが、これだけ長い間第一線の現場で稼働し続けるには、やはり優れた音質、使い易いレイアウト、オートメーション、メンテナンスビリティなど数々の理由が挙げられると思います。
MIC PREAMP部については、トランスを使用しないトランスレス回路で設計されています。熟考された回路設計でトランジェントレスポンスに優れつつ、音楽的でバランスの良いサウンドが特徴です。
数え切れないほどの楽曲がこのMIC PREAMPを使って録音されていますので、誰もが知らぬ間に聞いた事のあるサウンドとなっているのかも知れません。
今回、リビルドにあたりAMP回路の主要パーツ DUAL MATCHED TRANSISTOR 選定から始まりました。
オリジナルで使用されている、MAT02、ほぼ同スペックのDIP品、SMD品(表面実装)等を一通り揃え音質重視で厳選に厳選を重ねました。
結果、採用となったのはやはりオリジナルと同じMAT02という品番。
しかし、この品番は何年も前に製造中止。
弊社在庫のVintage品は経年劣化の為か、特性にばらつきが多く、不採用。
BCA4Gの製造は難しいかと思われたが、幸運な事にコンディションのとても良いNOS品(NEW OLD STOCK)を入手する事が出来、BCA4G誕生となりました。
GAINはオリジナルと同じく+4dBから70dB、6dBステップ、PADは-20dB、ロータリースイッチはオリジナルと同じくGrayhill社製を採用しています。
内部のアンプカードはチャンネルごとに独立しており、万が一故障した場合のメンテナンスビリティも優れています。
電源部はリニア方式で設計、BAKU Pro Audio 500VPR 2x4 と同じ独自の電源回路を採用しました。
各チャンネルのアンプカードには、DC+/-24vで供給しアンプカード内部でDC+/-18vにドロップさせる事で更に安定した動作を実現しています。
また、ノイズフロアを向上させる為、トロイダルトランスは外付け仕様になっております。
入力電圧はAC100v-120vで使用できるよう設定されています。
伝説的な回路をベースに、部品の1つ1つにまでこだわり抜いてリビルドされた BCA4G は、トランスレス回路特有のクリアでナチュラルなサウンドを持ちつつ、低ノイズで安定した動作を提供します。
NEVEなどトランスを使用したMIC PREAMPも良いですが、キャラクターが違うMIC PREAMPをお探しの方に特におすすめです。